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category :
「誰か」の地球の歩き方
r4i-sdhc夏休みな8月もそろそろ終わりますが、皆様、今年の夏はいかがお過ごしだったでしょうか?
僕は現在、ハワイにいます。前回の、呪いにも似た「リア充」連呼がどうやら奇跡を呼んでくれた様。いや、あえていわせてください。ワイハなう!!!!!!!!!!!!!! 
1


真ん中に写ってる僕の恋人、いやステディがお盆に実家のあるハワイに帰省するというのでついでにやってきたのですが、いやぁいいところですね、ハワイ。
海が青い。空が青い。青い、
青い、とにかく青い。

ステディが母の味だと教えてくれた、ワイキキスタイルで食べるブルーハワイかき氷もこれまた青くて、その後に行った青の洞窟もまた別世界の様に真っ青で…。他にも、青い体験、青い春、青い輝彦、青い優、宮崎青い、と見渡す限りに青だらけ。青とは、ハワイの為にある言葉だとでも思えてくるくらいにワイハは青ざかりでした。でもまさか、ステディのママまで青いとは思わなかったぜHAHAHAHAHAHA~~!!!!!!!!

…すいません、もう無理です。。僕が悪かったです。勘弁して下さい………実際には、僕は愛知県春日井市のちんけなアパートでどんより扇風機のもと、これを書いています。
ああそうさ、ハワイ、行った事ねえよ!というか「日間賀島」以外、海の外にでたことねえよ!※注:日間賀島…愛知県の三河湾に浮かぶ小さな島。タコが有名。
この写真だってweb上で出会ったフリーの素材写真じゃい!
…ちょっと暴走が過ぎました。しかし、何故僕はこんな、どう考えてもバレそうな嘘をつかねばならなかったのか。その答えは簡単です。
そりゃもう、妄想に逃げるくらいに旅がしてみたかったからです。 
ネットサーフィン(死語)をしているウチに辿り着いた、このハワイの画像。その透き通る様な空気感に、つい引き込まれて
旅している気分に浸ってみたくなってしまいました。そしたら、あれよあれよとこんなザマに…という訳です。
でも皆さんも、そういう事ってありません?一枚の写真にひかれ、旅に出たくなっちゃう事、
そして想像が膨らんでその写真の世界の中に、つい入り込んじゃう事。あるいは旅のガイドブックを読んでいて、その場所に、
なんだか実際に行ってる様な気持に浸ってしまうこと。
実際には様々な制約があってそう簡単に旅に出られなくても、そんな、脳内旅行であればいつでもどこでも、そしてどこにでも行く事ができます。繰り返しの日常ななか、浮き世を離れてつかの間のリラックス、そしてのびのび現実逃避。脳内旅行だって、立派に旅だと言えるのではないでしょうか。
しかし、写真だと写っているものしか情報がなくて想像のとっかかりが少なすぎたり、また、ガイドブックも網羅している範囲が広すぎてどこを見ればいいのか
わからなくなったり、表記もあっさりしていたりとともすると、
なんだかせっかくの脳内旅行なのに、薄味で訳の判らないものになってしまいかねません。
そんな脳内旅行をもっと豊かに楽しみたい方におすすめなもの。それが「ガイドブックの痕跡本」です。
たまに古本屋さんでみかけませんか?
よれよれで、ぼろぼろで、なんだか疲れた感じのガイドブック。そんな本を開くと、そこには、そのガイドブックを使って旅をしていた人の、
痕跡が見つかる事があります。
地図に旅行の行程が記されているのは勿論のこと、
旅先で買ったもののレシートや写真なんかが挟まっていたり、あるいはページの隅っこに何気ない一言が書かれていたりと、ガイドブックに残されているものは、まさに旅そのものの痕跡。
そこには具体的な旅の行程とその中での日常がたくさんのこされていて、それを追って行くだけで、まるでその人の旅を追体験している様な気になれたりします。
また、とある山登りの本には登山当日に書き込んだと思われるメモ書きや荷物についての記述のほかに、「ランニング毎日1キロ!」なんて、旅に出る前のトレーニングが意気込みの様に書かれていて、旅だけじゃない、その前の気持の盛り上がりまで感じる事ができたり、なんて事もあったりします。
他の痕跡本とは、楽しさがまたひと味違う、そんな旅の痕跡本。でも、あいにく僕は手元にある痕跡ガイドブックはすべて読み終えてしまっており、最近ではとんとご無沙汰でした。
でも、そんな時に手元に届いた一冊の本。開けてみると、なんとも痕跡くさい、ぼろぼろなガイドブック。送り先をみてみると、この連載の担当をして下さっているHさんからのものでした。偶然にみつけたので是非、との事。
ありがとうございます!丁度ネタが切れて…いやいや、脳内旅行がしてみたかったところだったのです。
という訳で、今日の痕跡本はこれ!
「地球の歩き方 フィリピン」  2008~2009年度版です。
2


「地球の歩き方」といえば日本人にとっての海外旅行のお供、それも、どちらかといえばバックパッカー的一人さすらい系旅人の
強い見方、という印象が強い本。
おすすめな安宿の情報は勿論、有名じゃなくても見ておくべき細かな見所が紹介されていたり、実際の旅をしている人からの現地の情報の投稿なども併せて掲載されていたりと、旅の生きた声が聞こえる、まさに、歩いて旅する人の為の本。たまにそんな投稿記事の中にはうさんくさい話や誤情報もあったりして、そのため「地球の迷い方」なんて呼び名もつけられてしまっていたりしますが、でもそれも旅の醍醐味。自分で歩いて道をつくる面白さを、身をもって教えてくれます。まさに若者を旅に出させ、迷わせ、そして自分で歩ける様にしてくれる、センチメンタルジャーニー界のバイブル、それが「地球の歩き方」なのです。
…というのも今は昔、最近では利用者層の広がりに伴い、高級ホテルなどの情報も多数掲載され、またあやしげな情報も大人しくなり割と普通のガイドブックに落ち着いてきた感があるといわれています。でも、それでも日本人に取っての強い見方である事には変わりはありません。
さて、そんなこの「地球の歩き方」まずは表紙を開いたところに最初の痕跡がありました。

3


本体方やぶられ、そして何かの電話番号と思われる数字。おそらくホテルかなにかと思われるますが、その細かいしわの雰囲気から、まさに相棒レベルの距離感でこの地図は旅のお供をしていたのでしょう。そして、それは本のママではちょっと邪魔な旅をしていた、という事を意味します。いつでも気軽に地図だけは見る事ができ、他の荷物はリュックサックの中へ。それはまさに歩きでの旅。この地図の雰囲気から、
僕はヒッチハイカー的な旅をしていた人なのかな、という印象を受けました。
しかし、その後に書かれていた宿泊のページで事態は急変します。
なんと、5つ星はじめ、高級ホテルに○が打たれていたのです! 

4


馬鹿な!ここは金持ち向けだぞ!
地図をやぶって旅をするような、そんなおまえのページではない筈…!もしかしたら、この人はただの普通の観光客だったのか…。しかし、このあざやかすぎる地図の破り方、そして、本自体のいたみっぷり、これは、そんなぬるま湯旅行をくぐりぬけてきたとは思えない立ち姿。いったいコレは、どういう事なのだろう。
矛盾する痕跡に翻弄されながらもページを進めて行くと、その謎を解く鍵になりそうな痕跡の残されたページにたどりつきました。
このホテルの紹介のページ、そのゲストハウスの項目に、大きく「うそつけ!!」 と書かれていたのです。
5


なるほど…これは、ゲストハウスがよっぽどダメだった、という事か! 
長期間滞在するバックパッカーにとって、安価で泊まれ、また同じ様な旅をしている人と情報交流のできるゲストハウスはなくてもならない存在。
でも、そこで予想外な事態が起きてしまう。
驚き、怒り、そして若干怖くなった持ち主は、高級ホテルに救いを求めた…。
この痕跡はそんな事を物語っているのではないでしょうか。ただ、ゲストハウスで痛い目に会うくらいに利用していたという事はやっぱり貧乏旅だった、という証拠になりえます。
反対ページのゲストハウスより少し上くらいな庶民ホテルにチェックが入っているあたり、ここが前の持ち主の本音なのでしょう。
でも、残されていた手書きの痕跡はこれくらいのものですが、この本自体の傷やいたみから伝わってくる存在感は相当なものです。どれくらいの期間、どれくらいの苦労とともに旅をしてきたか…そんな具体的なところまではわからないまでも、この本が経験した時間の重みと充実感は、想像にかたくありません。
おそらく、そういう旅の痕跡というものは、言葉一つ一つに意味があるのではなく、
蓄積されたその存在感になって表れるのではないかと思います。そして、それが人に伝わり、その存在感に触発されて、
つい脳内旅行をしたくなるのではないか…。本の旅を、追いかけたくなるのではないか…。
聞くところによると、海外のゲストハウスを中心に、旅人が集うところでは、文字通り、いたるところで「地球の歩き方」が歩き回っているそうです。例えば、いつも一緒の持ち主とともに。例えば、たくさんの旅人の手から手へ。例えば、ゲストハウスの本棚の中で。中には、軽く地球を1周する位の距離と両の手じゃ足りない位の人のお供となっている本もいるでしょう。
そういう本は、おそらく日本じゃ生まれようがないでしょう。
未だ海外に行った事の無い僕ですが、実はもしも行くとしたら、と夢描いてる海外旅行があります。それは、「地球の歩き方」の旅を「旅」する事。いろんな町で、色んな国で待ているであろう、遥かな旅をしてきた「地球の歩き方」たち。そんな、彼らの旅に出会う旅、というのが実はしてみたいのです。そして、僕自身も「地球の歩き方」を持って、その本にも旅をしみこませて…なんて、今はまだ脳内旅行のレベルですが、いつかそんな事ができたらな、なんてずっと思っていました。
でも、今回この本を見て、そんな思いがより強くなりました。Hさん、素敵な本をありがとうございました!おかげさまでなんとか今回ものりきれ…いや、素敵な物語に出会えました。
旅の本は、それ事態がすでに一つの「旅」なのです。

読者の皆様の痕跡本自慢コーナー「突撃!となりの痕跡本」もまだまだ募集しています!面白い痕跡本をお持ちの方は是非ともご応募下さい。お待ちしています!

☟応募は下記のアドレスまで?☟

「突撃!隣の痕跡本」応募項目

□宛先:古書 五っ葉文庫 古沢和宏

□メールアドレス:clover4403@yahoo.co.jp

□ご応募に際してお送り頂きたいもの:
 ①痕跡本の写真

 ②痕跡の説明

 ③痕跡を読み解いた物語




あ、最後にひとつ。文中に謝った表記がございました。勢いで書いてしまいましたが、ハワイには「青の洞窟」はありません。ここに訂正とともに、謹んでお詫び申しあげます。


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        『痕跡本のすすめ』 / 古沢 和宏 著







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category : 痕跡本を読む  古沢和宏 comment [0] trackback []
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